2019年7月15日
赤沢森林鉄道から木曽川まで下り、そこから木曽川沿いに少し下ったところに景勝地、寝覚めの床があります。
寝覚めの床自体は中央西線の車窓からでも見えるので改めて見に行くことはしませんが、寝覚めの床の駐車場(上松町営駐車場)のほど近くに2台のDLが保存されているので、それを見に行ってきました。
駐車場から進むこと2分ほどで到着。手前の方は結構見かけるスタイルだなぁと思いながら横に回ると…
なんとセミセンターキャブでした。木曽森林鉄道のセミセンターキャブDLはこのNo.99とNo.98の2台だけらしく、いずれも内燃機関車としてはごく初期のモデルのようです。
小柄な機関車なので、本線列車の牽引というよりは入換や小運転が主な活躍の場だったようです。
使い勝手が良かったのか幾度の改修を受けつつ林鉄末期まで使用されていたようで、途中エンジンの交換に伴ってボンネットが延長されているそうです。確かに左側のボンネット、よく見ると10cm分ほどのビス打ちのスペーサーが見えます。
こちらも木曽森林鉄道にはあまり居なさそうなタイプのDL、NO.120。
冬季の除雪用機関車で、現役時代はロータリーヘッドを装備していたようです。
今はロータリーヘッドが失われていますが、これは元々の保存場所であった赤沢森林鉄道からここに移設する時に置き忘れてきたからだそう。
ところでこの機関車、足回りがかなり特徴的で、板バネを見るとかなり特異な軸配置であることが分かります。
板バネだけ見ていると後部と中央にしか車軸が無いように見えますが、ちゃんと前部にも先輪があります。
それにしてもアンバランスな足回り、恐らくロータリーヘッドの装着が前提だったので、その状態で一番バランスが取れるように設計されたものと思われますが、こうなるとヘッドを外した”夏仕様”だと使い物になったのか怪しいところです。夏仕様の写真をまず見ないので恐らくあまり活躍できなかったんだろうなぁ…
ちなみに保存場所はこんなところ。道を奥に進むと間もなく駐車場に出ます。
No.120の足回りをもうちょっとちゃんと見たかったのですが、立て看板が邪魔をしています。
一応駐車場から観光地へのアクセスルート上ではあるのですが、人の気配は全くなく、蜘蛛やら蜂やら熊の気配の方がより強く感じられました。
アプローチに迷うことはない場所ですが、訪れる際はご用心を。
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