2013年9月24日
2016年5月29日 確認
帰りがけに残存確認で立ち寄った物件。
2013年に一度見てるのですが機材も見方も変わったのでもう一度しっかり見てみることに。
いすゞの大型車のBUスタイルですが、車体長が9mの所謂大型ショート、BA20。
奈良交通は最近までキュービックLTを入れていたのでこの車両はその先祖ということになりましょうか。
前回来た時にはまだあったウィンカーが脱落していました。
この年式(66年か67年?)ではまだ車体から伸びた棒の先に付くタイプのウィンカーですが、間もなく車体直付けのウィンカーに変わっていくことになります。
あまり現存数のない装備品なので残念。(まぁ片側にはまだ残っているのですが)
昭和40年代までのいすゞエンブレム。サビサビですが残っていました。
公式側。長期に渡って製造されたこのボディのBA。
その中でもこのタイプのリアは前期型に当たります。更に後部ウィンカーが下の方で内側に寄ってるので最初期型のようです。
前方を見てみると前ドアがなく、この車がツーマン専用車であったことが伺えます。
奈良交通がワンマン運行を開始したのはこの車が製造される5年程前の1962年で、それ以降市街地向けの車両は基本的にワンマン仕様で作られたでしょうから、この車両は多少特殊な用途で製造されたと考えられます。
ネット上の同型車の情報と廃バスの置かれている場所から推測するに、かつてR169経由で大和八木と新宮を結んでいた熊野線特急用の車両であった可能性が高そうです。
また、今ではブルーリボン(U-HU3)が活躍している大台ケ原特急で活躍している同型の写真もあったので、こちらにも入っていたのかもしれません。
そういえば前面の方向幕、ツーマン専用のクルマなのになんでワンマン幕があるんだろうと不思議に思っていたのですが、どうやら現役時代は「特急」と表示していたようです。
見た目は普通の奈良交通旧々塗装ですが、案外華々しい過去があるようです。
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