2016年11月 確認
何十年も同じ場所で眠っている廃バスは、置いてから周りの木が成長して森のようになっているケースがよくあります。
このバスも元々は単に道の脇に置いてあったものでしょうが、既に森に還りつつあります。
バスの型は呉羽車体の三菱MR。遅くまで丸型ボディを作っていた呉羽製なので見た目程年式は古くないのですが、それでも昭和40年代後半ですから製造から40年余、ここに置かれてからもおそらく20年くらいは経っているのではないでしょうか。
しかしその割に部品の欠品等はほとんどなく、見た感じでは前面のマーカーランプが欠けていたくらいでしょうか。大切に管理されていたようです。
そもそもこのクルマがこんなところに置かれた経緯が謎だったのですが、答えはこのクルマの側面に書かれていました。
「○○○長寿クラブ運動場休憩所」
なるほど休憩所。廃バスの使い道ではよくある「ゲートボール場の休憩所」だったようです。
しかし肝心の運動場が周辺に見つかりません。おかしいなと思って帰ってから10年くらい前の航空写真を見てみるとバスの近くにしっかりと広場が写っていました。
この10年でゲートボール場とこのバスを使っていた方達はいなくなってしまったようです。
人が離れてしまった廃バスは自然に還るのみ。これからどう姿を変えていくのでしょうね。
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