2016年6月
高知→徳島に抜けるルートはいくつかあり、メインは川之江経由か室戸岬経由なのですが、その他にも山をいくつか越えて抜けることのできるルートがあります。(通年通行可能とは限りませんが。)
メインルートにも飽きてきたところなので今回は奈半利町→東洋町の国道493号を走ってみることに。
国道493号は奈半利川に沿って上っていくのですが、同じく奈半利川に沿って上流に向かっていた鉄道がありました。魚梁瀬森林鉄道です。
森林鉄道というと木で組んだ軌道の上をコトコト走るイメージですが、この魚梁瀬森林鉄道はある意味森林鉄道らしからぬ巨大構造物が今でも数多く残されています。
田野駅から県道を走っていると現れる高架橋と築堤。奈半利の貯木場に続く幹線の一部で、この先に奈半利川を渡る鉄橋があったのですがさすがに失われています。
県道を上流側に進むと目の前に現れた短いトンネル。普通鉄道用のトンネルよりはもちろん小さいのですが、森林鉄道用には大きいように感じられました。これはやはりここが輸送量の大きな幹線だったからでしょうか。
緑の森林と川面に映える赤いトラス。小島橋という名前で昭和7年に作られたそうです。
現在でも軽自動車なら通行することができるというのだから驚き。
更に上流に向かうと現れるコンクリートアーチ橋の二股橋。昭和15年に作られたもので戦時の鉄鋼不足のためなんと無筋コンクリート。
アーチ構造のお陰で現在でも美しい状態で残されており、木材輸送トラックの重量を支え続けています。
寄り道ついでのつまみ食い程度の探索でこれだけ遺構が見つかるのですから、より奥の方に向かって行ったら何が眠っているのやら。
またいずれ馬路村の方にも行ってみたいものです。
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