2017年5月確認
最早バスと呼んでいいのか、バスとは何なのか考えさせられるような物件でした。
大部分をビニールシートで覆われた中型バス。ここに至るまでの間に警察の方とこのあたりの廃バスについて少し話をしていたのですが、どうも噛み合わないなぁと思ったらなるほどこれは普通の方には”バス”と認識できないかもなぁという状態。
どう見ても長電バスの塗装ですが、会社名表記は”信州バス”。あまり聞いたことがなかったので調べたところ90年代はじめに誕生した長電バスの分離子会社とのこと。00年代半ばには再び長電バスに合併された短命な会社でした。
車両の世代を考えると、廃車になったのは00年代前半でしょうか。外板に強度をあまり持たせないスケルトン構造の車両は、放置しているとすぐ外板が傷みますが、15-20年程度でここまでなるのは道路の融雪剤によるものでしょうか。
顔の半分以上がブルーシートに覆われつつも特徴的な丸目ライトとオデコの出っ張りで車種判定が容易いのが初代レインボーの有難いところです。
しかしその特徴的なオデコも捥がれてしまっているようです。
裏から。
ビニールが掛かっていることもあってなんとなく察せるのですが、このバスは雪の重みで屋根が落ちています。
モノコック車体だと外板が厚いのと屋根肩のRでうまく力が逃げてくれるおかげで屋根が落ちることはほとんどないのですが、当時最先端のスケルトン技術と箱型のデザインがこの豪雪地帯では仇となったようです。
いよいよ倉庫としての役目も終えてるものと思われるこの廃バス。人の手によって撤去されるのが先か…それとも自然によって完全に破壊されるのが先か…
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